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有料老人ホーム その選び方の記事一覧
有料老人ホームの選択、まずは「重要事項説明書」を入手する。
介護付 有料老人ホームを選択するにあたり、めぼしい候補となる施設のいくつかに目をつけたあとで、まず第一にやるべきことは、その候補先となる有料老人ホームに対して、「重要事項説明書」を請求することです。
有料老人ホームは、入居希望者から、「重要事項説明書」を求められたような場合は、必ず提示しなくてはならないこととなっています。
「重要事項説明書」とは、有料老人ホームの主な概要について、介護保険制度指導指針のもとで記載される書面です。
自治体ごとに定めた書式により記入されることになっていますが、基本的には厚生労働省で作成した様式(本PDFの18ページ目以降)にのっとっています。
また、具体的には、自分の候補先の都道府県が用意している「介護サービス情報公表システム」を探し、そこの掲載情報をいくつか読んでみることをおすすめします(例として、東京都の「介護サービス情報公表システム」をあげておきます)。
この掲載項目は、基本的には「重要事項説明書」と同様の形式で掲載されているため、具体的なイメージがつかみやすいからです。
なお、この「重要事項説明書」の末尾に、「契約を前提として説明を行った場合は、説明を受けた者の署名を求める」という一文と共に、説明を聞いた者の名前を書く署名欄があることにお気づきでしょうか?
この署名後は、「受けた説明の内容を理解した」と基本的に判断されますので、契約段階においては不明点が無いよう、万全を期しておく必要があるわけです。
さて、「重要事項説明書」は、分量も十数ページあり、また専門的な用語もちりばめられているので、初めて目にする方は、なかなか読みにくいかもしません。
用語に関しての不明点などは、自分で、インターネットや書籍で調べたりすることもできますし、あくまでそれを基本姿勢としてほしいところです。
ただし、もし近くにケアマネージャーさんや社会福祉士などがいる場合は、てっとりばやく彼らに言葉の意味を質問してみるのも良いでしょう。
知り合いがいない場合には、お近くの「地域包括支援センター」で対応を相談してみるのもよいかもしれません。
その上で、重要事項説明書を取り寄せた有料老人ホームに、疑問点を直接質問し、もしどうしても納得いく回答が得られないようであれば、入居先の選考からは落としていくようにするべきでしょう。
いずれにしても現実的には、いくつかの施設から「重要事項説明書」を取り寄せて、それぞれの項目を横断的に比べながら読むことになりますので、契約直前に取り寄せているようではいけません。
遅くとも契約の2週間ぐらい前までには、候補となる施設の「重要事項説明書」はすべて手もとに取り寄せたうえで、じっくりと読み始める体勢を整えたいものです。
良心的な有料老人ホームならば、むしろ積極的に見せてくれてもよいはずなのですが、現実には、「契約が決まらないと見せられない」などと言いはって出し渋ったりたり、ひどい時には契約した後であっても、こちらから請求されるまで渡さなかったりする施設すらあります。
なお、重要事項説明書をインターネットで公開している有料老人ホームもありますので、そのような時はネットから印刷したうえで、チェックすると時間の節約になるでしょう。
有料老人ホーム、「入居一時金」のチェックポイント(1)。
有料老人ホームで取得する居住の権利としては、「入居一時金」と
「月額利用料」を支払って居室に住む権利とサービス利用権を得る、いわゆる「利用権方式」が最も一般的ですが、ここではこの「入居一時金」について、注意すべき点を数回にわけてチェックしていきます。
最近でこそ、「入居一時金ゼロ円」を売り文句にする有料老人ホームも
増えてきているものの、それでも入居一時金の平均費用は、およそ2,000~3,000万円程度といわれています。
数十万・数百万円程度の有料老人ホームがたくさん存在する一方で、
高級感を売り物にする有料老人ホームにおいては入居一時金が数億円という事例もあり、施設によってその金額設定の幅は、非常に広いものとなっています。
ちなみに地域別でみると、関東地方の入居一時金の平均は1,200万円強、近畿圏は1,000万円程度、北海道・東北にいたっては600万円弱となっており、地域によってずいぶんと相場に差があることが、おわかりいただけると思います。
とりわけ、入居一時金が高額であればあるほど、「万一の際の、返還
金額と返還方法(時期)がどうなってくるのか」という点については、
契約前に「重要事項説明書」などをよく読んで、必ず確認しておく必要があります。
なぜならば、入居のときは、これからどの施設に入居するかという点で
頭が一杯になっていることが多く、トラブルや施設の倒産による中途
退去といったリスクについては、まったく「想定外の事態」として
気が回らないことが、現実の事例としても、非常に多いからです。
万一の中途退去となった場合には、たいていの場合、退去した施設に預けていた入居一時金をすぐ返してもらって、次の施設においてもそのまま使おう…と考える人が多いのですが、「退去にあたって即時に返却する」という規定を置く老人ホームは現実にはほとんどなく、大抵の場合、1~3ヶ月後に返金時期を設定しているはずです。
もっといえば、この返金時期については法的な定めがいっさい無いため、最悪の場合、返金時期が1~2年後に設定されていたとしても、そのことによって業者を罰することはできないのです。
したがって、入居する施設からの退去にあたって、「入居一時金」の
償却後の金額がいくらで、いったいいつ返還されるのか?といった点については、契約前に必ず確認することが必要となります。
さらに、有料老人ホーム、「入居一時金」のチェックポイント(3)。でもご説明のとおり、入居一時金においては、退去時に必ず(初期)償却分が差引かれることになります。
また、退去までどれくらいその施設に住んだか、という居住期間(償却期間)次第で、最終的にいくら戻ってくるかが変わってきます。
退去時にほぼ預けた全額が戻ってくるものと漠然と考えていたところ、
実際の返金額の少なさにビックリ!といったトラブルも、現実にはひんぱんに起こっています。
最初に支払う「入居一時金」の金額が大きければ大きいほど、契約前に十分注意してかかる必要があることを、是非おぼえておきましょう。
次のコラムでは、入居一時金の「保全措置」と「クーリングオフ」に
ついて、説明を続けてまいります。
有料老人ホーム、「入居一時金」のチェックポイント(2)。
さて、入居時に一括して支払うこの「入居一時金」は、一定の期間にわたって償却されていきます。
なお、償却期間が終わった段階で、また新たに一時金が請求される…といったことはありません。
「入居一時金」は「家賃の前払い」の性格を有しているため、実際に入居していた年月の分は戻ってこないものの、入居者の死亡時や中途退去時においては、それ以外の分は、当然に返還されることになります。
また、入居していた施設が倒産してしまった場合も、同様に返還されることになります。
しかしながら現実には、入居者の死亡時や退去時において、入居一時金が戻って来ないというトラブルが、かねてから絶えませんでした。
そこで、改正老人福祉法では、これから新設される有料老人ホームにおいては、仮に運営会社が倒産したとしても入居一時金の一定額(まだ住んでいない分の家賃)が保全されるという、「一時金の保全措置」を義務づけています。
なお、社団法人 全国有料老人ホーム協会に加盟している有料老人ホームの場合は、入居者基金が設けられているため、仮に有料老人ホーム側で返却不能となった場合であっても、この全国有料老人ホーム協会から返金されるため、入居候補先が協会の加盟業者かどうかも、あわせてチェックしておくようにしましょう。
また、入居契約後90日間の退去の場合には、クーリングオフ(契約解除)も、あわせて義務づけられています。
これは、おおむね90日以内の施設退去であるならば、原状回復のための費用や日割りで計算した実際の使用料金分を除いてですが、支払った金額の全額を返還しなければならないというもので、入居一時金においても適用されます。
したがって、いったん預けてしまったらもう終わり…ということではなく、消費者保護の法的規定はちゃんと置かれているわけですが、油断は禁物です。
この保全義務そのものに違反して原資を保全・返還しない悪徳業者も、存在する可能性はありますし、また、「2006年4月以前」に設立された有料老人ホームにおいては、前述の「一時金の保全措置」も「クーリングオフ」も「義務」ではなく、「努力規定(努めるようにする)」レベルにとどまっています。
そのため、中小の有料老人ホームのなかには、「自分のところはクーリングオフはやらない」と言っている施設も、現実に存在するようです。
そのような施設においては、万一の倒産のときなど、入居一時金が返還されないリスクが、大きく生じることになります。
危ないと思われる施設には、はじめから近づかないのが一番ですが、保全措置やクーリングオフ規定の有無のチェック以外にも、万一のリスクを補うため、たとえば親会社や銀行の連帯保証などがあるか、または独自に民間保険等に加入するといった具体的対策を施設側でとっているかどうか、などの点についても、あわせてチェックしておくべきでしょう。
さて、「入居一時金」が最終的にいくら戻ってくるのか?に関しては、「初期償却の額」そして「償却方法・償却期間」がどうかという点についても、契約前に確認しておく必要があります。
有料老人ホーム、「入居一時金」のチェックポイント(3)。では、この点についてご説明します。
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