介護付老人ホーム、食事についてはここをチェック。
老人ホームの入居者にとって、食事は日々の生活に彩りを添える楽しみの一つであってしかるべきですが、現実には自らの入居する施設の食事内容に満足している入居者は少なく、老人ホームに対する評価が厳しくなる理由のひとつとなっているようです。
そのような中、老人ホーム側でも差別化をはかるため、「食事内容・サービスの充実」を謳い文句にする施設の数は、増加傾向にあります。
現状では、外部からの配給による給食方式をとっている施設が大部分のため、メニューが定型的になったり、料理が冷めていたりということについて、ある程度はやむを得ない面は確かにあります。
しかし、単に外部からの調理食を右から左にそのまま出しているだけの施設は、食事サービスの提供における工夫が乏しい、と言わざるを得ないでしょう。
このような点を確認するためにも、体験入居では昼食を必ずあわせて申し込むようにし、食事の献立がどのようなものか、給仕の様子や入居者間の食事時のコミュニケーションの様子などとあわせて確かめておくことが必要です。
一人一人の咀嚼の度合いや食べ物に対するアレルギー・嗜好などが様々に異なるなかで、老人ホーム側としてどこまで入居者にあわせていけるのか、という点で一定の限界もあることから、入居者サイドとして十分な満足を得ることは、極めて難しいものがあります。
かといって当然ながら、栄養面や衛生面だけ配慮していればそれでよい、というものではありません。
具体的には、胃腸系の疾患や糖尿病、塩分制限のある入居者などに対する配慮をしてくれているか、食事時において入居者一人一人の食事ペースを大切にしてくれているか、そして入居者の誤飲や窒息防止などに配慮をするスタッフが食堂に常駐しているか、といった点などについては、ぜひチェックしておきたいものです。
また、自前で調理を行う有料老人ホームであるならば、その設備・調理・衛生管理体制がどうなっているか、あわせて調理師の腕はどうか、メニューはある程度は選択の余地があるか、また献立の季節感や記念日メニューなどで入居者へのささやかな心配りを行おうと工夫しているか、などの点についても、できる限り確認しておきたいものです。
すべての記事(記事一覧)は⇒ こちらから